こんにちは!安です。
さて今日はゴームカーサナにまつわる神話!
サンスクリット語で、ゴーgo=牛、ムカmuka=顔
日本語では「牛面のポーズ」と言われています。
ゴムカーサナ
そんな牛の出てくる神話がこちら!!
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前回も出てきたクリシュナ神。
クリシュナ神には色々あだ名があり、ゴーパラgopara(牛を守る者)、ゴービンダ(牛飼い)というものがあるそう。
クリシュナは少年時代、牛飼いでもありました。
クリシュナ(ゴーヒンダ)は毎日牛を草原へ連れて行きます。
ある日、宇宙を創造したブラフマー神が、ゴービンダを見て言いました。
『あれがクリシュナ神の仮の姿だと?どう見てもただの牛飼いの人間だ!』
創造神ブラフマー
全てを見渡せる4つの顔を前後左右に持つ
そこでブラフマー神はクリシュナを試してみることにしました。
クリシュナが休憩している間に、仲間の牛飼たちと牛たちを誘拐し洞窟に隠したのです!
そしてブラフマー神はクリシュナがどうするかを見に行くと…
何と、クリシュナは今誘拐した者たちと遊び、更に隠した牛たちもゆったりと草を食べているではありませんか!
驚いたブラフマー神、慌てて洞窟に戻り、いつの間に消えたのか確認して見ると……
やっぱり誘拐した時の状態のまま、牛も人も皆洞窟に佇んでいます。
これにはブラフマー神も大変驚き、自身の4つある顔を使って前の洞窟と後ろのクリシュナ達を同時に見てみました。
すると驚いたことにどちら側にも同じ人、同じ牛が存在しているのです!
ブラフマー神はただの牛飼いと思っていた少年クリシュナの神性と能力にやっと気付きました。
そしてクリシュナがヴィシュヌ神である事を認めたのでした。
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クリシュナ神は先住民のもので熱心に信仰されていました。
そして後からインドにやってきたアーリア系の人々の宗教=バラモン教が土着神も次々取り入れ、多神教ヒンドゥー教となるのです。
牛はインドでとても神聖な生き物です。
古代インドでは牛(肉)もハレの日に出されたり、動物供儀の生贄にされて皆に振る舞われたりと食されていました。
ヒンドゥー教には不殺生=アヒンサーの教えがあります。
そして牛は特に神聖として食べない様になりました。
サンスクリット語は1つの言葉に色々な意味があります。
ゴーgoは牛、内なる光の他に、「身体感覚」も意味します。
そしてムカmukaは顔の他に「何かの局面や方向」を意味します。
2つ合わせると、身体感覚を使って更に深い心の局面へ働きかけている状態を示唆してもいるのです。
ゴムカーサナは牛が草を食べている顔を表しているアーサナだと言われます。
確かにその通りでもあるのですが、自身の心の方向性、心の状態を感じ取れるのがアーサナであると改めて教えてくれています。
今日も新しい気づきがたくさんありましたね!
本日もお読みくださりありがとうございました!
それではまた次回~!